Jungla de Cemento 南米在住アーティストのブログ

la voz del paraguay〜パラグアイで音楽、アート活動をするTomikoのブログ!Noisy Graphics! Rebel Music!

新曲『CiCO & TOMiKO - NO NUKES』反核・反原発

HOLA! 
Tomikoです。

グローバル・プロジェクトCiCO & TOMiKOの新曲の紹介!

原発事故から10年が経ちました。

私にとって10年前のこの出来事はとても大きなものでした。

CiCOこの曲を10年後の今、発表しました。

 

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『No Nukes - Cico & Tomiko』
Out of Control

Listen to NO NUKES

https://distrokid.com/hyperfollow/cicoandtomiko/no-nukes

Autor: Cico & Tomiko
Tomiko: voice, bass, melodica
Cico: guitar, voice, beat, samples

prod Rec Mix Master: Giramundo Illegal Studio
Artwork: Rebel One Radio

Video Shot by Rio Akiyama, Junichi Ito, OurPlanetTV
Edited and Directed by Rebel One Radio

Thanx: fusae(Chants), Takashi Nakagawa, TwitNoNukes Osaka, ANTIFA Osaka, TwitNoNukes, No Nukes More Heart, Thousand voices in the street... The people with no name...

 

ご視聴は

https://distrokid.com/hyperfollow/cicoandtomiko/no-nukes

SpotifyApple Music, iTunesAmazon musicなどなど
各サブスクにて配信されていますので是非チェックしてみて下さい!

 

原発事故から10年。
ちょうど10年前の今頃、私は初めてデモに参加しました。
自分が暮らしている社会で、主張すべきことがあると気付いたからです。

 

それまでは何も知らなかった。
ただ理不尽があっても、自分には責任はないと思っていた。

けれど、震災の後、
多くの人が苦しんでいる中、原子力発電所が爆発した。
テレビで見たその映像は衝撃的だった。

被災地支援の物資を集めたりする作業の中、
立ち入れない場所があった。

自治体とのやり取りで本当に苦しい現状を目の当たりにした。

自分が生きてる世の中で、こんなことが起こるなんて。
誰かが助けを求めてても、見てみぬふり。。

全ての現実が苦しかった。

人間の命の価値があまりにも軽視されているように感じた。

 

それがデモに参加するようになったきっかけ。

 

私は人間としての尊厳を取り戻したい。

 

そして自分の生きる時代が抱える問題を

子供たちに押し付けることが嫌だと思った。

 

大人としての責任。

 

正直、パラグアイで今暮らしているのは
原発を促進してまで
そこまでして電力や物質的な何かに
固執したくないから。

 

生活なんて私はシンプルでいい。
洋服も、物も、多くのものが必要ない。

電気なんて冷蔵庫とWifiくらいだ。

その電気すら切れる。
ライフラインすら全然保障されてない。
不便なことだらけだけど、私にとってはこれくらいの方がいい。

少なくとも、原発に依存して暮らすより。

 

そんな中、チリのデモが起こった。

 ⇩⇩

 

この時チリの人たちはかつての独裁者Pinochet政権について
チリはアメリカのLaboratorio(実験台)となったと訴えていた。

冷戦時代、南米では軍事クーデターによる独裁政権が各国で生まれた。
パラグアイも例外ではない。

独裁政権を支持、促進したのは、反共産主義国家だった。
ロシアに対するアメリカということ。 

パラグアイ独裁政権に関しては、
アメリカとともに日本も多くの援助を行なっていた。

ちょうどミャンマーに対して行なっているように。

15時には家にいなければいけない。
20時以降は仕事にすらつけない。
時間外の外出や、人が数名集まっただけで
反政府行為とみなされ、拷問を受けたり、
殺されたりした。

国によって内容は違うが、だいたいはこんな感じ。

パラグアイでは89年まで続いた。
治安の向上と日本では言っている。

 

この独裁政権に関して、
チリの人々はアメリカの実験室だと怒っていた。

 

私はこれを聞いた時に、日本も実験室のように感じた。
原発、基地多くのものを背負わされている。

 

ちょうどその頃、私はCiCOと南米ツアーで出会うんだけど、
その時にこういう話をした。

 

きっと日本の問題から外れてしまうのは、
今の私が日本に暮らしていないから。

 

でもね、南米に来て感じることは
世界中に多くの人口を持つラティーノ
インディヘナの血が薄い濃い
(南米ではそれによって白人とみなされそこにも職業や生活格差がある。)
にかかわらず有色人種でいつもいつも
苦しみを背負わされる。
そう、地域内では先住民族や農民、スラムの庶民から搾取が行われ、
世界に出ると、地域全体の民族として扱われている。

それは外交においても、街の偏見としても。

 

資源のある南米の国を支配しようと何百年も
翻弄し続けてきたのだから。

 

視野を広げれば
そういう問題の一環とも捉えられるこの原発問題。
日本の人は白人気取りが激しいけど。。
私はそうは思わない。
私たちはツアー中にそのことについても話し合った。

 

イタリアに帰ったCiCOがSystemについて歌った曲のタイトルをNO NUKESと変えて送ってきてくれた。

当初私は、原発について歌う気はなくて、SystemやBabylonとありがちな言葉で表現していた。

でも、このタイトルを見た時にちゃんともう一度向き合って伝えようと思った。

 

そして歌詞を付け足した。

 

ジャケットには当時大阪で一緒に声を上げた仲間や尊敬するミュージシャンを描いた。

元々作って利用してたプラカードをもとに。

 

 

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ビデオの中で私たちが立っているのは、南相馬の小高

ここは原発から20km、津波の被害を受けた街。
当時福島に行くと、手持ちのガイガーカウンター
鳴り止まなかった。その恐怖ったら、
きっと大丈夫。直ちに影響はない。
いや、きっと今後も影響はない。
そう信じたい。
でも目に見えない恐怖は計り知れないものだった。
地元の人に言われた。
山の方で測ったら、もっとすごい数値が出るよ。

大好きな南相馬の”Tomodachi”の一人、
材木屋を経営していた人は、放射能の影響でTallerの閉鎖を余儀なくされた。
そう山の方に作業所がある。
小高の瓦礫を燃やしてくれと行政に頼まれた時
断ったという。仕事もないのに。。
この瓦礫自体が家族や友達そのものだから
仕事でも燃やせないといっていた。

そこにソーラーパネルをたくさん置いて。。
そう語っていた。

 

みんな泣きながら笑っていた。
”Baka”はみんな”Tomodachi”だなんてふざけながら。

 

生きるために、喜びをシェアするために
私たちは馬鹿なことを考えては、たこ焼きを焼いたり、
みんなでお鍋を突っついて話あったよね。

 

あまりに辛い現実を目の当たりにしながら。

 

家族は引き離され、人々は不安を抱え
失った親族を思い、それでも強く生きようとしている人たち。

 

他にもいろんな場所に行った。
青森で原発建設に反対し続けた女性の家。
アサコハウス

 

北海道、東京、名古屋、大阪、滋賀、奈良、京都、和歌山

そんな道中、よく出会った秋山理央さんの映像をMVでは利用させてもらった。

 

関西の映像は伊藤淳一さんによるもの。

 

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初めのチャントにはfusaeさんの関電前コールを使わせてもらった。
そのことで、グラフィックを描かせて欲しいとお願いした。

 

そして、同じく一緒に声を上げていた仲間を描きたいと思った。
もちろん、みんな名前のない存在として
声の一部になるために集まっているので
グラフィックにするなんて、迷惑であることも理解している。

 

でも、これら全てが私の見てきた事実であり

この10年で経験した大きな転機であるから。

 

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また、大好きなミュージシャン、ソウル・フラワー・ユニオン中川敬さんのグラフィックも描かせてもらった。

中川さんはいつもいつも私たちを支えてくれた人であり、
みんな不安な時も中川さんの存在にすごく安心感をもらってたと思う。

 

世の中では政治的な活動への賛否がある
政治的な活動
私にはこの意味がわからない。

私たちはこの政治の中で生かされている。
毎日支払う消費税だって、医療を受けるための健康保険だって
旅行をするときのパスポート、その他手続きだって
全てが政治的じゃないか。

 

政治の中で生かされているのだ。

 

私の子供が将来どんな世界で生きるか。
その責任は、親として、大人として
世界の一員として、
常に民主主義国家で生きる私たち、すなわち全ての主権者に問われている。

 

自由には責任が伴う。
私たちが民主主義国家で生きて、個人の尊厳のもと
自由を得たければ責任を果たすのは当然のこと。

それは税金を収めることだけじゃない。

 

南米に暮らしていると抗議活動というものこそ
一番の民意の提示であると納得させられる。

 

もともと経済的にも思想においても自由がない国では
この最終手段、大きな市民の権利を行使することが
当たり前の手段であるから。

 

そうでないと、全てを奪われる。
声に出したところでもう全てを奪われているような環境だからだ。

 

平和ボケなんて言葉が日本にはあるけど。
私たちはそんな言葉に当てはまらない。
そう感じていた。日本に暮らしているときは。

 

少なくとも自分が日本で最後に見てきたことが
このビデオに納められているから。
世界で誰が知ってるでしょう?
今汚染水を垂れ流して、非難を受けている国の人たちが
こんなにも戦ったきたことを。。
誰が知っているでしょうか。
だから、事実に基づいたビデオを作りたかった。

もっと強く感じて、考えてもらえるものを。

 

そして、今は確かに平和ボケだったと思っている。
南米に暮らして数年、
ここで見てきた多くの独裁政権の傷跡を見ると。。
これまでの私がいかに平和ボケしていたか。。
苦しいほど教えられた。

 

本当に自由を失ってしまうと
取り戻せないことに気付いた。

 

文化も教育も人間としての尊厳も
取り戻せなくなることに気が付いた。

 

政治的であることが否かという議論自体に
私は同様の恐怖を感じる。

 

その上で私は今、音楽でもっと多くを発信して行こうと思う。
コロナ禍で身動きすら取れない今。

 

今後の世の中で音楽の力がもっと必要となることを信じて。

 

xx

 

tomiko

 


Congo x Italy, Japan x Paraguay... Cico & Tomiko's global music project 2021
#1 Fuera Fascista: https://youtu.be/CLUwT9sBYeM
#2 Soy de la Chacarita: https://youtu.be/321FKUSNfFU
#3 No Nukes: https://youtu.be/PKGvjgmBsl4
#4 Gipsy Street: https://youtu.be/YWOfmPI18eI
#5 comming soon...

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